本日は『CREA』です。以前はよく読みました。その時は、まだ少し読者のボリュームゾーンに達していないような気がしていましたが、経済的に自立した30歳前後の女性がメイン読者層だそうです。
『CREA』はしっかりとした内容の特集を組むことが特徴とされていまして、私のように媒体が雑誌でも、がっつりしっかり活字を読むのを楽しみにしている読者には評価が高いのではないでしょうか。
なかでも、コスメ系の特集には力が入っていると感じたことが多かったように記憶しています。
私は手をかけたメイクアップをすることはありませんが、化粧品を眺めるのは大好きです。何しろ容器やパッケージ、そして色彩が美しいですからねぇ。美しいは正義です。
そういうものがたくさん載っているのを眺めるのは、実に心弾むことでございます。
また、『CREA』には「コスメチャット」という連載記事がありまして、それがまた面白かったのを覚えています。
チャット、というタイトルどおり、何人かのレビュアーが新商品のコスメについて、話に花を咲かせるという内容でした。対話形式ですね。今でしたら、いわゆる口コミサイトのようなところでのやり取りを誌面に載せたもの、と説明できますが、当時はまだインターネットは普及しきっておらず、チャットという概念も一般的ではなかったような気がします。
そう考えるとなかなかに先進的。
さて、今号の特集は「お取り寄せ」です。
「お取り寄せ」。いいですね。家にいながらにして、美味しいものと出会うことができるなんて、これを幸せと言わずして何といいましょうか。
ですが、自分一人で美味しいものを探すには限界があります。ならばどうするか。
答えは簡単です。
「美味しいものを良く知っている人がおすすめするお取り寄せ品をチェックする」のがいいでしょう。
ショッピングサイトの商品レビューなどを読むのも楽しくはありますが、その意見が本当に参考になるのかどうかは保証できませんから。
そういうわけで、今号の特集には期待しながら読み始めました。
『CREA』2018.8・9月号目次
みっちり特集の小項目が詰まっていますね。欠けはなさそうです。これは素晴らしい。
特集●日々のごはんのお取り寄せ。
「47都道府県からおいしいお届け!」というコピー付きです。
有名なものから、知られざる逸品までいろいろあるのでしょうか。
小項目の数、実に28個!
さすが特集に全力を傾ける『CREA』さん。ブラボーですな。
折角なので、挙げますか。
- 理想のサンドウィッチ
- 醤油とバター
- 点心パーティー
- ときどき、和菓子
- 国産茶でいっぷく
- シェアするお取り寄せ
- おうちで洋食
- きりっと冷たい麺
- 届く、新鮮野菜
- お肉でごちそう
- さっぱり柑橘系調味料
- 出汁さえあれば
- おいしい魚を
- ふだん使いのお酒
- 発酵で元気
- ひとくちごはん
- ベーコン! ソーセージ!
- パンとパンとも
- フルーツジュース
- 生ケーキにときめく
- コーヒーと焼き菓子
- ハッピーアイスクリーム
- ぷるぷるの甘いもの
- つまみたいおやつ
- 帰ってすぐ食べられるもの
- 万能おとも
- バテる前に、うなぎ
- 毎日食べたいカレー
「理想のサンドウィッチ」と「発酵で元気(発酵調味料)」の項目では、いくつかレシピの紹介もあります。
「冷たい麺」が入っているのは季節柄でしょうか。
「理想のサンドウィッチ」の項目で紹介されているのは「パン」と「サンドウィッチ用の具材やバターなど」で、ハムやバターなど他の項目でも取り上げられている分野と重複しているような気がするのが少し残念なところ。
それにしても、これだけのジャンルがあったら、ひと月に1ジャンルから一品をオーダーしても、全部門を制覇するのに2年はかかりますね。
では、個人的に気になったものを記録していきます。
醤油とバター
醤油とバター、これが何を意味するのかというと、まさかの「バターごはん」です。
そう、炊き立てのごはんにバターをのせ、しょうゆを垂らすという、いささか背徳的な食べ物。
私の好物でもありますが、普通、あまりお行儀の良い食べ物とみなされないよね? 大丈夫なの、コレ? 二番手にこれを持ってきちゃっていいの!?
と、余計な葛藤をさせてもらいました。
バター、醤油共に6種が紹介されています。
気になったのは岩手県陸前高田市、八木澤商店の「奇跡の醤」と三重県度会郡、大内山酪農農業協同組合の「大内山瓶バター」でした。
醤油に関しては、未だ満足のいくものに出会えていないと感じているので、お取り寄せを検討してみます。
おいしい魚を
最近は魚を食べたいと思うことも多くなりました。だんだん食の好みが変わってくるという話は聞いていましたが、まさにそういうことなのかもしれません。
ただ、折角だからおいしい魚を食べたいと思っても、どこに行けば手に入るのか悩んでしまうこともしばしば。
もちろん、スーパーで売っている魚がおいしくないというわけではありませんし、住んでいる地域によって事情は変わってくるのでしょうが、私が満足できることは少ない、と言ってしまっていいと思います。
車を運転するのが苦にならない人や、出掛けることに抵抗がない人なら、いくらでも漁港の近くにアクセスできる地域なのですが、極度の引きこもり体質である私には無理!
と、まぁそんな引きこもりの強い味方、それが「お取り寄せ」ですね。
このジャンルで一番目が釘付けになったのは、石川県七尾市、川端鮮魚 おさしみ直送便の「能登のはなやぎ」。
魚のプロが見繕ってくれるお刺身盛り合わせや焼き魚などが、箱から出せばすぐに食べられる状態で届くというもの。内容はおまかせでも良さそうですし、自分の好みを伝えるのも自由なんだとか。
おまかせ…それもまたよし。しかもお刺身のみならず、焼き物なども入れてもらえるのがいい感じです。自分で魚を焼くのって、意外に難しいですし。
気になるお値段は、4人分で10,000円くらいからが目安だそう。お盆などで、家族が集まるときにもいいかもしれませんね。なにしろ、届いたら食卓に並べるだけですから。さっさとお食事の支度を済ませて、久しぶりに会う家族との積もる話に花を咲かせるのがベターだと思います。
万能おとも
体質的にアルコールは受け付けないのですが、酒盗や珍味といわれる類のものも大好きです。
具体的に言えば、山口県下関市、うにのやまみの「職人塩かげん 粒うに」や北海道稚内市、最北海鮮かまだの「銀毛秋鮭のすじこ」など。
要はごはんと合わせて食べると幸せが倍増するものですね。塩辛とか、たらこもいいな。
でもごはんが進みすぎるのもまた危険…… 難しい選択を迫られます。
と、まぁこんな具合に、全ジャンルでこれは試してみたいかもと思うものばかり。
お酒にしたってチャレンジしたいものはありますし、やっぱりどうしても飲めなければ調理に使えばいいわけで、あぁどれがいいかなぁ、迷うなぁと、かなり真剣に読みました。
充実した特集で、大満足です。
連載記事など
『CREA』は「UP FRONT」なるファッションページで幕を開けるのですが、今号で登場したのがシャネル。
いきなりもこもこのタウンリュック、そしてブーツです。目を疑いました。
まだ夏が始まったばっかりやん! おととい初めて、今年最初のセミの声を聞いたばっかりだよ!?
ひえぇ。恐ろしい。ファッションの最先端、怖すぎる。先手必勝ですか!? と、いうか、そもそも何と戦ってるんですか!?
と、思ったのですが、実際にこの記事(≒広告)を目にして購入を決めた後、実際に手にするまでは時間が掛かるのかな。
「MY WONDER WALL」という、バーバリー、ロエベ、ルイ・ヴィトンなどハイブランドの競演的な記事も秋色一色。“英国風”をモチーフに展開しています。
チェック オン チェックは相当難易度が高いと感じますよ。外国人のモデルさんが、英国風庭園を思わせる背景の中で着こなしてこそですよね~。
目の保養にはなりますが、日常のコーディネイトの参考にはならない… なるのかな。私がファッションオンチなだけかもしれません。
さて、ほかの連載記事はといえば、『CREA』お得意のコスメ記事。昔、愛読していた斉藤薫さんの記事も健在でした。
それから文藝春秋社発行ということも関係しているのか、本に関連する小記事が充実しているのも面白く読みました。
まさか「BLマンガ基礎講座」などという連載があるとは…… でも、今号の記事を読んだ限りでは「そもそもBL(マンガ)とは何か」ということには触れられていないので、すでに「そういうものがある」ことは大前提として世の中に浸透していると考えていいのでしょうか。最近ちょいちょい目にするようになった「LGBT」の一環的な何か、みたいに。
自分は長年「オタク」であると自覚してきましたが、どうも少し潮目が変わってきていることを感じて戸惑うことも多いです。オタクとそうでない人のどちらにも属せないというか。まぁオタク界の主流にもほぼ乗り切れていなかったので、どっちにしても肩身が狭いんですけど。
『CREA』2018.8・9月号感想とまとめ
久しぶりに読みましたが、特集が大変に充実していてとても満足しました。
電子版で全部の特集項目が読めたことには非常に好感が持てます。『PRESIDENT』にはぜひ見習っていただきたい。
さて、今号は「8・9月合併号」とのことなので(それもあっての、この特集のボリューム?)、次号は9月発行。
予告によりますと「きれいな肌になる名品」ということで、スキンケア化粧品を主軸にポイントメイクまでをカバーしたコスメ特集のようです。いいですね。おそらくまた読むことになると思います。
2018.7.6配信開始//2018.10.5配信停止
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