『週刊ダイヤモンド』メルカリの一番の強みは蓄積される膨大な取引データ【2018.9.22号】

『週刊ダイヤモンド』2018.9.22号表紙

今日読んだのは『週刊ダイヤモンド』。特集はメルカリでした。
メルカリとはフリマアプリのこと。
以前からヤフオク(Yahooオークション)など、ネット上のオークションサイトはありましたが、スマホアプリになったことで、出品する一連の手続きが非常に簡単になったのが、メルカリの盛況の大きな理由ではないでしょうか。

私も昔、ネットオークションを利用したことがありますが、落札するのはともかく、出品するのは結構手間だった記憶があります。
まず本人証明の書類を提出しなければいけませんでしたが、当時はまだ書類を写真で撮ってアップロードでOKなんていう仕組みがありませんでしたから、既にそこからしてハードルが高い。

そんなことを思い起こすと、時代は確実に進んでいるなぁと感慨深い思いがします。
まぁ、私がネットを始めたのは「パソコン通信」の時代だったので、当時のことを思えばそもそも今の「インターネット」とか「スマホ」自体が、なんというか「とんでもないもの」ですね。

さて、それはいいとして。
私自身がちょうど少し前に、メルカリに登録したところでした。
少しものを減らそうと思いまして。

ですから、『週刊ダイヤモンド』のメルカリ特集が何か参考になるかな、と軽い気持ちで読み始めたわけです。

『週刊ダイヤモンド』2018.9.22号目次

あまり期待はしてません…

『週刊ダイヤモンド』2018.9.22号目次1 『週刊ダイヤモンド』2018.9.22号目次2

特集●新・価格の支配者 メルカリ

プロローグに始まり、パート3まである特集なのですが、電子版ではパート2の途中までしか読めません。

うん、わかってた。

あれね、プレジデント社とダイヤモンド社は出し惜しみしてるね。日経系列もかなり制限はしてるけど、それよりさらに切り捨ててるというか。切り取り方がヘタクソなんじゃないかという印象もあるかなぁ。
そちらにしても、電子版の読者はお客さんじゃない、みたいな感じがします。
出版社の方針ですから仕方がありませんが、あまりいい気持ちはしませんね。

また話が逸れました。

さて、プロローグではメルカリの歩みや不用品(中古品)の潜在市場規模、ユーザー一人当たりの月間利用時間などのデータが示されています。

強調されているのが、「価格決定権がメーカーや小売業から個人に移る」ということでした。

消費者が店で買うより消費者間での売買を支持するようになれば、個人間でのやりとりの価格が「本当の価格」になる。利用者1075万人の価値判断が反映されたメルカリ相場がデータとなり、あらゆるものに価格をつける。

まとめていうと、こういうことでしょうか。
え~…ちょっとすぐには頷けません。

だって、そのメルカリ相場とやら、全部中古品の価格ですやん。
もし新品同様の商品だとしても、中古品と新品の値段を同一線上では語れないでしょ。
欠けたお皿とか、トイレットペーパーの芯、コンビニでもらえるような割り箸に値段がついたからって、それがお店で並んでいる商品に何の影響を与えるというのか。
私にはわかりません。経済のセンスがないのかな。

Part1〇あの商品「本当の値段」

メルカリの取引価格データをもとに、どんなものがどんな価格で売れているのかを24種一挙に公開。

プレイステーション4、ニンテンドースイッチ、iPhoneX、エルメスのハンドバッグ、ロレックスの腕時計、プラダの長財布、ダイソンのヘアドライヤー、無印良品のコーヒーメーカーなどの直近の相場が掲載されています。

『週刊ダイヤモンド』_メルカリ

PS4が¥17749、プラダの長財布¥11402辺りは確かに「お!?」と思いそう。
でもユニクロのメンズTシャツが¥1125、しまむらのワンピース¥1098だったら、店舗で買わないかなぁ…

それに、何やらちょいちょいファーウェイとかLGとか、私のイメージでは信頼性に欠けるメーカーを推しているような印象を受けるのが気になります。
特にファーウェイは、今後の先行きが非常に危なっかしいと思うので、記事自体の信頼性も損ねてしまいそうな。
(本誌巻頭にも〝米国が潰したい中国IT企業「ファーウェイ」の正体〟なるレポートが掲載されています。)

単に「高値で取引されている」=「ブランド価値が高い」、「品質が高い」、「人気がある」でなければいいのですが。
ファーウェイのスマホが¥19098、ソニーが¥9583なら、どう考えてもソニーを買うでしょ。
と思うのですが、やっぱり何か違うのかなぁ。
段々自信がなくなってきました。

Part2〇ゴミもカネに変わるメルカリ生活

タイトルのつけ方に品がないですね。
それはともかく、現在中高年層が自宅にある物を整理する目的でメルカリを利用することが増えているそうです。
親の世代が溜め込んでいた物や、使わなくなった趣味の品など、どこの家庭にもあるであろう捨てるに捨てられない品を整理するのに、メルカリが大活躍しているとのこと。

実際にユーザーさんが売った品目は

  • 骨董品(掛け軸や仏像)
  • 着物
  • 化粧品の試供品・非売品
  • 家電のパーツ(特にアップルの純正ケーブルは大人気の様子)
  • 日用品(ホットサンドメーカーなど普段使いのもの)

など、本当に「家にある不用品」と言っても良さそうなものばかり。でも、そういうものを探している人、欲しい人がちゃんといるんですねぇ。
捨てられてしまうよりも、欲しいと言ってくれる人のところに行く方が、モノにとっても幸せなことだと思います。

実際に売れたらラッキー、くらいの感覚で出品してみるのがいいのかもしれません。
なんでも、やってみるというのが大事ですから。

と、ここで特集は終わりでした。
目次を見る限りでは、この先に
「これから始める人に メルカリ超入門」
「現代の闇市になりかねない 現金 甲子園の土 読書感想文… お騒がせ出品物の回顧録」
などが続いて、面白そうだったのですが。ちょっと残念。

連載記事〇ものつくる人 「サーモンの大規模陸上養殖システム」

その他にもざっと一通り読んだのですが、連載の「ものつくる人」が非常に面白かったので記録しておきます。

現在流通しているサーモンはノルウェー産とチリ産で、どちらも養殖されたもの。
そしてその養殖システムは「海面養殖」という方法だとのこと。
一般的に魚の養殖と聞いて思い浮かべるような、海の中に囲いを作り、そこで魚を育てる方式だと思いますが、実はこの「海面養殖」、大量の餌や排泄物を海にそのまま放出してしまうため、非常に環境負荷が高いのだとか。

そこで、「陸上養殖システム」つまり水槽の中で魚を養殖する方法の確立が求められているのですが、いかんせんコストがかさむ、と。
まずこういった背景があるということを知らなかったので、単純に勉強になりました。

そんな中、コスト面、病気への感染リスクの低さ、環境負荷の低さという三つの利点を持つ方法を実現し、来春にサーモン1万匹の初出荷を控えているのが三井物産子会社のベンチャー企業、FRDジャパンだとのこと。

いいですね。水産資源は今後ますます重要になってくると思いますので、成功を祈りたいです。日本産ならますます安心ですし、ぜひとも期待しています。

『週刊ダイヤモンド』2018.9.22号 感想とまとめ

メルカリ特集に関しては、必ずしも同意できない部分もありましたが、面白く読みました。
結局のところ、私は中古品が嫌いなだけかもしれません。自分で買おうと思うのは、もう今となっては手に入らない本ぐらいのものですから。

でも売る分にはまったく気になりませんので、趣味のガラスペンやシーリングワックスなどをぼちぼち出品してみようと思います。

次号予告は見つけられませんでした。
今後も面白そうな特集があれば読みたいと思います。

2018.9.18配信開始//2018.10.17配信停止




コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です