『日経PC21』使えるフリーソフトとWEBサービス特集【2019.7月号】

『日経PC』2019.7月号表紙

突然ですが、私は「スマホを使う≒アプリを入れる」だと思っています。
機種変更や新規契約をしたときには、まずは便利そうなアプリを探してインストールする人がほとんどではないでしょうか。
電話を掛けるにしても、通話料金を抑えることができるアプリを使用する人も多いでしょうし。

パソコンを使う場合も、それと同じです。
アプリに相当する「ソフトウェア」を入手し、インストールしないと使えないといったほうが正確かもしれません。
現在、パソコンを買ってすぐにある程度のことができるのは、出荷時にソフトウェアがプリインストールされている、もともと入っているおかげです。

ただ、仕事や趣味のためにもう少しこんな機能があればいいのに、というプラスアルファが欲しくなることがあります。
これは私の例なのですが、スマホで書類を撮影したときにどうしても四角がひずんでしまうのが気になって仕方がないので、もう少しきれいにならないかな、というようなことです。

スキャナを使えば当然悩みは解消できます。
また、ひずみを補正して撮影してくれるソフト(アプリ)が市販されていることも知っています。
ですが、そもそも使用する機会とコストとを比べたら、「…ひずみぐらい我慢しようかな」ということになってしまうのです。

そんな小さな我慢や感じているストレスを解消してくれるのが「フリーソフト」、無料で使えるお役立ちソフトです。
実際、今号の『日経PC』ではこの「カメラで撮影するだけで、書類のゆがみを自動補正してくれる」上に「ワードやPDFの形式で保存できるようにしてくれる」ものが紹介されていました。素晴らしい。

ピンポイントで役に立つ単機能のものもあれば、大手メーカーが開発したソフトウェアに負けないくらいの機能を持ったものもあり、自分のニーズに合ったものを探し出せれば作業効率が格段に上がるでしょう。

『日経PC』2019.7月号は、「フリーソフト」と100均グッズの特集です。
フリーソフトについての特集は人気企画と言えますし珍しくありませんが、100均グッズにまで範囲を広げたのは新しいなと感じました。

100均グッズと言えば、本当にちゃんと使えるのかなと若干疑ってしまうのが本音です。
実際に使ってみた結果は果たしてどうなのか。楽しみです。

『日経PC』2019.7月号目次

『日経PC』2019.7月号目次1 『日経PC』2019.7月号目次2 『日経PC』2019.7月号目次3


目次では解りにくいのですが、ちょいちょいページが飛んでますね。
「フリーソフト&100均グッズ」特集ではPart.3とPart.5がまるごと抜けています。
ちょっとがっかりですが、総論のページに具体的にどんなソフトを紹介してあるかの一覧はありましたので、気になるものは自分で検索してみてもいいかな。

紹介されているフリーソフトの一覧

と、いうわけで、今回はPart.1の「パワーアップ編」から「Registry Life」、Part.4の「ビジネス編」から「Hipdf」と「Office Lens」についてまとめようと思います。

「Registry Life」

愛用してきたパソコンの起動が遅くなってきた、とか操作がきびきびしないと感じることが多くなってきた、という時に使いたいのがこれです。

こういった現象は、日々の使用でウィンドウズの動作に必要な設定情報が肥大化してしまうのが原因のひとつ。
レジストリと呼ばれるこの設定情報をメンテナンスするのはウィンドウズの標準機能では不可能です。
よって、どうしてもフリーソフトの活用が必要になるというわけですね。

レジストリを削除するためのソフトは色々ありますが、この「Registry Life」が優れている点は不要になったレジストリを削除した後、残ったレジストリを並べ替えることで、更に動作を軽快にしてくれるという点です。

そしてもうひとつ、ウィンドウズの起動時に読み込むアプリを制御することによって、起動にかかる時間も短縮してくれるということも大きなアドバンテージです。
スタートアップ時には、必ずしも起動直後に必要ではないアプリも自動的に読み込まれてしまうのですが、それを調節してくれるというのです。
これなら試してみる価値はありそうですね。

万が一、レジストリを削除したあとでパソコンに不具合が起こった場合も、元に戻す機能が用意されているので安心です。

もしかすると、ダウンロードのページに行ってみて表記が英語なことに驚き、危ないと感じて尻込みしてしまうかもしれません。
でもそれは勿体ないことです。
少なくとも、こうした専門誌に掲載されているサイトやソフトは、安全性が検証されていますから、チャレンジしてみることをおすすめします。

また、インストール時には英語表記ですが、初回の起動時に日本語での表示ができるようになりますので、実際に使用する際にはすべて日本語で大丈夫です、とのこと。

「Registry Life」/Chemtable Software
対応OS:10/8.1/7
https://www.chemtable.com/RegistryLife.htm


「Hipdf」/Hipdf

仕事上、PDFファイルで人とやりとりをしたり、WEBに公開する場面は多々あることでしょう。
その際、「ここは隠しておきたい」という箇所が存在することも多いのではないでしょうか。
そんな時、どうしていますか?

「アクロバットリーダーDC」で黒い図形を重ねて見えなくする、といういわゆる「墨消し」的な加工をするといった対策はあるかもしれません。
ですが、見えなくなっただけでデータ自体は残っているので、参照しようと思えばその方法はあるのです。

完全に「塗りつぶす」には「アクロバットDC」のような有料ソフトが必要になります。
とは言え、ちょっとの「墨消し」のためにわざわざ有料ソフトを買うのもなぁ、と二の足を踏む気持ち、よくわかります。

こんな時こそフリーソフトです。
正確に言えば、この「Hipdf」はウェブサービスと呼ばれるもので、WEB上でデータをやり取りして使用します。

URLにアクセスし、「PDFに墨消しを追加」という画面から、塗りつぶしたい部分があるPDFを選択し、表示させます。

塗りつぶしたい箇所をマウスでドラッグし、「適用」をクリックすれば、それだけで作業は完成です。
消したい部分が複数箇所あっても、それぞれをドラッグしてから最後に「適用」を押すことで一度に墨消しが可能です。

最後に出来上がったファイルをダウンロードし、PCに保存します。
塗りつぶした箇所のデータは、完全に削除された状態になります。

これは便利ですよ。何といっても簡単。思い立った時にすぐ使えます。
唯一肝に銘じておきたいのが、WEBサービスという特性上、一時的にPDFをサーバー上にアップロードすることになるということ。
つまり、機密情報や個人情報の入ったPDFでの利用に関しては、注意と自己責任が必要です。

ですが、余程のことがない限り、そこまで目くじらを立てる必要もないかなとも思います。重要書類を頻繁に墨消しする必要があるなら、それこそ有料ソフトの導入は必須になるでしょうから。

開発元のサイトでは、「PDF内のテキスト検索・置換」や「PNGファイルをJPGに変換する」など、多くのツールも利用可能です。
知っていると非常に役に立ちそう。

Hipdf/Hipdf
ウェブサービスなのでOSに関わらず使用可能
https://www.hipdf.com/jp/redact-pdf


「Office Lens」/マイクロソフト

今回紹介されていたフリーソフトのうち、個人的に一番嬉しかったのがこの「Office Lens」です。

紙の書類を電子化してパソコンに取り込む、という作業を手軽にしてくれるソフトで、することといえば書類をカメラで撮るだけ。
それだけで、紙を自動認識してトリミング、更にはずっと悩んでいた台形の歪みを自動補正してくれます。

果ては、OCR機能で自動的に文章がテキストデータに変換されるというのですから、もう使うしかありません。(「認識制度は意外と高い」という表現でしたので、あまり期待はできないのかもしれませんが)

利用するにはマイクロソフトアカウントが必要で、パソコンでの撮影を伴う使用はウィンドウズ10のみの対応です。
ただし、AndoroidスマホでもiPhoneでもアプリを入れ、マイクロソフトアカウントと「ワンドライブ」の利用設定ができれば使えます。

ファイルはマイクロソフトのクラウドストレージサービスであるワンドライブに保存されるためで、スマホから撮影した場合でも余計な手間なくパソコンに取り込めるのが非常に便利です。

また、電子化に際してはPDFの他、ワードやパワーポイント形式でも保存できるのもすごい。
趣味にも仕事にも、どんどん使えそうです。

Office Lens/マイクロソフト
対応OS:ウインドウズ10、アンドロイド、iOS
ウィンドウズ版は「ストア」からダウンロード、アンドロイド版とiOSはそれぞれ「プレイストア」、「アップストア」から検索して入手

おまけ:「Registry Life」をインストールしてみた結果

実際に、「Registry Life」をダウンロードして使ってみました。
ファイルをダウンロードした後は、実行ファイルをダブルクリックしただけです。
インストールが始まる前に、ファイルの更新が入り、それで暫く時間がかかりました。

が、そこから先は全部日本語表示されましたので問題なし。
「使用に関する契約書」的なものは英語でしたが、読みはせず(全部スクロールはしました。気持ち程度に。)「同意する」でおしまいです。

インストール完了後に、早速簡易チェックが始まりますので、それが終わった後は画面にしたがって処理を実行するだけです。

ただ、私のPCは思ったよりきれいだった上に、スタートアップには何一つ登録されていなかったという事実が判明。
残念ながら、成果を感じませんでした。トホホです。

懲りずに今度はメモリ開放ソフトを試してみようかと思います。

2019.6.14配信//2019.8.15配信停止




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