『CHANTO』ついに家事まで断捨離の対象に【2018.11月号】

『CHANTO』2018.11月号表紙

今回読んだのは主婦と生活社の『CHANTO』。
表紙の誌名には

ラクして“ちゃんと”

という短いコピーがついています。

でもこれだけで、「忙しくてもきちんと毎日の暮らしをおくりたい人」向け、つまり仕事をしている女性向けということが、なんとなくわかってしまうから不思議。

特集は「家事を捨てる技術」だそうで、とうとう断捨離の波が家事にまで及んだかというのが第一印象でした。

その他、「教育費貯金の出遅れを取り戻す!」「仕事がはかどるデスク整理術」、「親子で楽しく読みたい いま、図鑑がおもしろい!」などの記事が掲載されている模様。

なるほど、子育て中のワーキングウーマンで、事務職についている人がメイン読者と想定しているわけですか。
少し思い返してみましたが、「子育て女性対象雑誌」で「デスク整理」の記事を読んだ覚えはありませんでしたので、これは少し新鮮でした。

それにしても、『CHANTO』という雑誌自体を全く知らないな~と調べてみたところ、『すてきな奥さん』がリニューアルしたものだったんですね。『すてきな奥さん』は2014年4月に休刊していて、翌月からは『CHANTO』となったようです。全く知りませんでした。

そもそも『すてきな奥さん』も『主婦と生活』の後継誌だったとのことで、『CHANTO』はいわば3代目ということになるわけです。

少しややこしいのが、年末に増刊号的なスタンスで出ていた『新春素敵な奥さん』は、継続して発行されており、今年…というか、来年2019年版も発売予定なこと。
年末の婦人雑誌の増刊号や特大号は表紙のゴージャス感もさることながら、付録がどっさりついているわくわく感に満ちていますが、『新春すてきな奥さん』2019年版の付録は

  • リラックマ保冷&トート2WAYバッグ
  • お金が貯まる!家計簿
  • リラックマスケジュール手帳
  • リラックマ2019カレンダー
  • 稲垣吾郎・草彅 剛・香取慎吾 A3両面ポスター

と、リラックマ尽くしプラスアルファなラインナップとのことです。

そういえば、毎年こういった新春号を買ってみようかどうしようか迷いつつ、一度も買ったことはなかったのですが、もしかしたら楽天マガジンで読めてしまう可能性もあるのでしょうか。
あまり期待しすぎずに楽しみにしています。

『CHANTO』2018.11月号目次

充実していますね。冊子版とほぼ同じ内容だと思われますが、一部記事内で掲載されていないページを確認しました。

『CHANTO』2018.11月号目次1 『CHANTO』2018.11月号目次2 『CHANTO』2018.11月号目次3

大特集●話題のあの人に聞いた! しんどい家事を捨てる技術

「話題のあの人」と言われましても、ワタクシ不勉強にしてどなたも存じ上げません。
シンプルライフ研究家、ライフオーガナイザー資格を持つワーキングウーマン、あとの方は肩書が紹介されていませんでしたがブロガーでしょうか。

ひらがな、カタカナ、アルファベットで名前だけを表記するのも、今まであまり見かけなかったなぁとしみじみ思いました。
いわゆるハンドルネームが一般的になっていると言えばいいでしょうか。
でも、それだと割と簡単に同名の人が出てきてしまって、混乱しそうな気もします。

それはさておき、この記事の「家事を捨てる」という表現が凄いですね。
なかなか家事に「捨てる」という表現を組み合わせる発想にはなりません。
ただ、紹介されていることをざっと読んでみると、

料理

  • 下処理が不要、もしくは簡単な食材を使う
  • 簡単な味付けでできる調理にする
  • 揚げ物は作らない
  • 野菜は洗ったりゆでたり、漬けたりの半調理品としてストック
  • 肉や魚などは味付けしてストック

掃除・洗濯・片づけ

  • 雑巾の代わりに大判厚手のウェットティッシュを使用
  • トイレのスリッパは使わない
  • 衣服はアイロン不要の柄や素材を選ぶ
  • バスタオルは薄手のものにする
  • 入浴ついでに浴槽を洗う
  • 不要はダイレクトメールはストップする
  • 出し入れが面倒なものは出したままにする
  • 換気扇のフィルターや五徳などは食洗機で洗う

といった感じで、御大層に「家事を捨てる」というほどでもないような気もします。

ただ、省けるところは省いてしまってもいいよ、と自分にOKを出すのが肝心なのかなと感じました。

それから、何より大事だと思ったのは、簡単なことは家族に任せるということ。
簡単な、けれども積み重なると案外時間と手間が掛かることは、どんどん家族に頼むというのは大切なことだと思います。

食べた後の食器をシンクまで運ぶ、洗濯後の衣類は自分の分を各自でしまう、食洗機や洗濯機のスイッチを入れてもらう。
こんなささいなことでも、してもらえればずいぶん違ってきますから。

逆に言えば、そのくらいのことはするのが当たり前で、わざわざ雑誌の記事にならない日が来なくてはいけないのかもしれません。
朝、出勤前の旦那さんたちがゴミを出す光景は見慣れてきましたから、そういう日もいずれ来るものだと思います。

全体として私にとっては物足りない感じはありましたが、特に“家族を巻き込む”というところが参考になると感じる人も多いのではないでしょうか。

いま、図鑑がおもしろい!

個人的に、一番読みごたえがあったのがこの記事でした。
私も元々、図鑑は大好きでした。小さいころに好きだったのが昆虫図鑑と魚類図鑑。まぁどちらも標本の作製方法に妙な惹かれ方をしていたのですが。
今思えば、ちょっとアブナイ趣味があるのかもしれません。昆虫と貝類限定の一種のネクロ何とか的な。脊椎動物はあまり趣味ではないです。

それはさておき、昨今図鑑のジャンルではヒット作が増えているそうですね。
デジカメが発達したことで、写真撮影にかかるコストが下がり、また撮影できるものが増えたことが第一の要因だそうです。なるほど~。

次に、スマホの普及で子供が写真を撮る機会、撮った写真を見る機会が増えたこと。知らない鳥や花の写真を見て、これはなんという鳥/花だろうと興味を持った時に、調べたくなるからという理由です。

そう言えば、昔の図鑑は写真どころではなく絵が載っていましたし(書名に誇らしげに「原色」なんていう単語が入っていましたっけ。更に昔は白黒だったわけですからねぇ)、それはそれで味わいがあって大好きですが、その「絵」を見て実物と同定できるかというと、案外難しいのが事実だと思います。
色々な角度から、実物とほぼ同じ色のものが見られるというのは、非常に大きいことですよね。

そして、出版各社が他社との差別化を図ろうとしのぎを削った結果、個性的な図鑑が続々登場するに至ったと。素晴らしい。

何というか、日本人って昔から図鑑が好きな特性を持っているんじゃないかと思っていたのですが、ますますそう感じました。
だって、「そもそも図鑑が好き」でなければ、大人用の図鑑がたくさん出ることもないと思うのです。

『すし図鑑』、『価値がわかる宝石図鑑』、食材図鑑なるものは日本の、世界の、旬のと多種多様。肉・卵図鑑なんてマニアックなものも。
あー、面白い。是非読みたい。と思わせてくれるものばかりです。

そういえば、私も実際に『チーズ図鑑』や『チョコレート図鑑』を持っていますねぇ。
ビジュアルディクショナリーの『深海』とか『軍服』なんていうのもあったはず。これは海外の翻訳ものだったと思いますが、マニアックなテーマばかりのシリーズだった覚えがあります。

記事中にも

日本ほど多様な図鑑がある国はありませんね。

という千葉県立中央博物館の主任研究員、斎木さんの言葉がありまして、深く頷きました。

その他に、たとえばイタリアにはイタリアの、エチオピアにはエチオピアならではの図鑑はあるのでしょうが、それが全国津々浦々に流通するということを考えると、日本ほどには広まらないのではないかな、と思う次第です。

数的には少なくてもそれを必要とする人のため、ないし自分が作りたいから作るという人がいて、それが欲しいから少しお値段は高くても買いますよ、という人がいる。そのバランスが微妙に取れているのが、日本の面白いところのようにも感じます。

この記事は読んでよかったです。
今度、書店に行ったときには是非とも図鑑コーナーに立ち寄ってみることにします。

『CHANTO』2018.11月号感想とまとめ

特集の他にもメイクや「体を押すダイエット」などバラエティに富んだ記事が掲載されているので、折角読んでも面白いところがなかった…ということにはならないように思いました。
たとえばメイク記事も、必要な情報がコンパクトにまとまっていてよかったです。

そして、2種類の「綴込み付録」が電子版でも読めるのが好印象でした。
実は本誌だけでは料理記事が物足りなすぎると思っていたところ、「綴込み付録」の「秋野菜のおかず」が見事に補ってくれました。

『CHANTO』2018.11月号_付録

ひとつ気になったのが、表紙にも目次にも次号予告にも出版社名が入っていなかったこと。
裏表紙に相当する広告ページを見て初めて「主婦と生活社」と分かったのですが、最近の雑誌ってそうなんでしょうか。
出版社名って、一つのブランドだと思うのですが…

さて、次号予告によると、特集は「ワーママSTYLE見本帖」。うーん、具体的にどんなものなのかはっきりしませんね。
綴込み付録が「10分で作れるおつまみおかず」「iPhoneの裏ワザ50」。
その他、保湿スキンケアやふるさと納税などの記事が掲載予定だそうです。

2018.10.6配信開始//2019.1.5配信停止




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