『OZ magazine』現代アートを巡る旅への誘い【2018.9月号】

『OZ magazine』2018.9月号表紙

『OZ』を読むのは多分初めてです。
と、言いますか、そもそも書店で見かけた覚えがあまりないような気がします。

調べてみると、創刊は1987年の6月ですから、私が頻繁に書店通いをしていたころには店頭に並んでいたはず。それなのに私の記憶にないというのは珍しいなぁと思ったのですが、もしかしたら「配本エリア」というものに関係があるのかな?

出版元のスターツ出版によると、想定読者は「東京で働く20~30代の女性」かつ「自分の好きなことをみつけ、ひとりの時間を上手に使うことができる行動力と発信力のある人」、配本エリアが「1都3県、その他」とされています。

テーマを旅行に絞った『OZmagazine TRIP』の方は「全国の旅好きな20~40代の女性」で、配本エリアは全国だそう。やっぱり『OZ magazine』の方は地方ではあまり流通していないのかも。

ですが、ターゲット層からは外れていても、この『OZ magazine』はとても楽しめました。そもそも私は現代アートに興味ありありですからね。

そして、紹介されている「アート旅」が東京近郊だけではなく、大阪・京都のメジャーなところから十和田に新潟、大分、道後など、私にとっては普段あまり意識しない地域を扱っているところが素晴らしいと感じました。
この辺りは『OZ magazine TRIP』の編集部とも情報を共有しているのかな。

何にせよ、この『OZ magazine』、読むだけの価値がある雑誌として記憶しましたよ。

『OZ magazine』2018.9月号目次

どうもこれ、一部広告を除いては冊子版と全く同じ内容みたいですね。すごい!

『OZ magazine』9月号目次1

『OZ magazine』目次2 

 

特集●アートって楽しい!

この特集の中に「今行くべき素敵なアート旅」と「東京近郊、この夏~秋に見逃せない展覧会」のふたつのトピックスが盛り込まれています。

アートといっても色々なジャンルがありますが、今回取り上げられているのは現代アート。現代アートというと、難しいもの、わかりにくいジャンルと捉える人もいるかもしれませんが、自分の感覚に任せて好き嫌い、きれい、面白いなんて具合に単純に楽しめればそれでいいのだと思います。たくさんの作品を見ることで、自分の趣味・好みを認識する。それもアートの楽しみ方ですよね。

アート旅で取り上げられているのは、十和田の十和田市現代美術館、大阪・京都で万博公園、フォーエバー現代美術館、大徳寺真珠庵など。箱根からはポーラ美術館と彫刻の森美術館、岡田美術館。

新潟では「大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ2018」、静岡の「静岡県富士山世界遺産センター」と「クレマチスの丘」、大分で開催されるおおいた大茶会をテーマにした「国民文化祭」と道後の温泉アートエンターテインメント「道後オンセナート2018」について紹介されています。

それぞれの地域で見ることのできるアートと共に、グルメスポットや現地での移動のコツなど旅に必要な情報も盛り込まれています。
最寄りの駅からのバスでの静岡や新潟ではレンタカーの使用が推奨されているのが、現実的でいいと思いました。

美術館って、意外と鉄道の駅から離れていることも多いですし。特に、新しく作られた美術館はそんな印象が強いです。もう街中に美術館を建てるスペースがなかったという理由なのかな。
或いは地下鉄などの新交通網が伸びた先にオープンした美術館や博物館も、メインの鉄道駅から乗り換えてさらに先に行く必要があったり。その分、空間的には余裕があって、素敵な建物なんですけどね。

私はもともと車の運転が嫌いですし、今は車を持っていないので、そんな美術館に行く時には結構葛藤します。
今、愛知県岡崎市の美術博物館で、「ジュルジュ・ブラック-宝飾デザインの輝き」

という展覧会をやっていまして激しく興味があるのですが、最寄りの駅からのアクセスが不便で一度行って懲りた記憶が根強くて…

ここ数日でだいぶ暑さは和らいだような気はしますが、台風などでお天気が悪くなる可能性もあるし、ちょっと足を運ぶのは無理かなぁ。

十和田や箱根などにも、実際に出掛けるとなったらもう少し情報を集めて予定を立てた方がよさそうですね。大阪・京都ならなんとなく心のハードルも下がるのですが、私の場合、馴染みのない土地に行こうと思うと、結構エネルギーが必要です。

『OZ magazine』のコンセプト

さて、この雑誌のコンセプトは「日々の小さなよりみち」を大事にすること、だそう。

編集長の前記のタイトルも「よりみちしながら、いきましょう。」
それだけではなく、「よりみちノート」なる専用ノートも制作しています。都内30駅の地図がついていて、寄り道中に見つけたものなどを書き込めるそうです。

地図にはあらかじめカフェや雑貨屋さんなどの位置が印刷してありますから、そこに行ってみるもよし、自分の見つけたお店などを地図に描きこむ目安にしてもよしという感じですね。
都内版のほかに、鎌倉・湘南版も出たというのは人気があるからでしょうか。

こういう専用のノートでなくても、お気に入りのノートを一冊選んで、おさんぽやよりみちの記録をつけるのも素敵ですね。

スマホで簡単に写真を撮って、短文とともにそのまま(時には加工して?)SNSにアップすることで記録を取ることもできますが、手書きで記し、撮った写真を印刷してノートに貼るという風に少し手間をかけることで、その時の思い出はより一層記憶に留まるように思います。

おさんぽの途中でひとやすみしたカフェで早速記録をつける、とか、絵心のある人なら頼んだメニューをスケッチするとか、いいですねぇ。

そういえば、『OZ magazine』には「冊子版を買うと電子版もついてくる」という面白い特典があるのだとか。昔、『an・an』や『non-no』片手に街歩きをするアンノン族なる女性がいたそうですが、もう雑誌を抱えて出掛ける人もいなくなったのかもしれません。
荷物はスマホとよりみちノートくらいで、気楽にお出かけするのも楽しそうです。

私はあまり出掛けるのが好きではないので、いざ外出するとなったら一度に色々な用事を詰めこみすぎて疲れる、という悪いパターンにはまってしまうことがよくあります。
ついつい荷物を多く持ちすぎてしまったりね。
特に目的もなく、気軽にふらっと出掛けられるようになりたいものです。

『OZ magazine』2018.9月号感想とまとめ

楽しく読みました。アートや美術館の話題はもちろん大好きなのですが、そこに「旅要素」が加わったのが、私にとってはなかなか新鮮な切り口でした。

いずれ十和田や新潟は訪ねてみたいものです。どうやら、私のルーツはそちらにあるようなので。
実は、親戚のこと、ご先祖のことも、あまりよく知らないんですよね。親戚づきあいがない家で、自分にいとこが何人いるのかも知らない、ということを今年に入ってようやく自覚したくらい。

それは、もしかすると少し寂しいことなのかな。
と、言っても、弟にすら15年ほど逢っていませんし、もしかすると彼と街中ですれ違っても解らないかもしれないと思っているくらいですが。

さて、次回の特集は「今知りたい銀座案内」だそう。
こういうシティガイド的な内容だと、正直言って私にとっての必要性は薄いですね。

ただ、バックナンバーを見ていると「おやつで幸せ」とか「おいしいフルーツ」など、食べ物に比重を置いた特集や、私の大好きな文具特集も組まれることがあるようですので、そんな時にはまた読みたいと思います。
楽しかったです。

2018.8.10配信開始//

配信終了日記載なし。バックナンバーはなんと2016年の8月号までずらっと並んでいて何とも壮観。もしかしてずっと読めちゃうパターンですか!太っ腹!




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